進化計算コンペティション2019
今年は風力発電用風車の設計問題です.
2019年12月14日(土) 9:00-12:00 兵庫県南あわじ市
主催:進化計算学会
お知らせ
・コンペティションの結果をアップロードしました.(2020/07/27)
・後処理プログラムにおいて,制約条件違反量が0であるときに制約条件を満たすと判定されるというミスがありましたので後処理プログラムを更新しました.なお,制約条件は実数であるため,この変更は結果には影響がありません.(2019/12/3)
・多目的最適化部門のハイパーボリューム算出のための正規化方法および参照点を修正しました.また,あわせて後処理プログラムを更新しました.(2019/11/27)
・制約条件の記述に一部誤りがありましたので修正しました.
(誤)「すべての制約条件はg(x)>=0の形で記述され,g(x)が0未満のとき制約条件を満足しないことを意味します.」
(正)「すべての制約条件はg(x)>0の形で記述され,g(x)が0より大きいとき制約条件を満足することを意味します.」(2019/11/27)
・ハイパーボリューム計算用コードについて,パレート解の数が4つ以下の場合にHypervolumeが正しく計算できないバグが確認されたので修正を行いました. (2019/11/6)
・ハイパーボリューム計算用コードについて,パレート解の数がちょうど3個の場合にHypervolumeが計算できないバグが確認されたので修正を行いました. (2019/10/29)
・Rで書かれたハイパーボリューム計算用コードでは計算時間がかかりすぎるという指摘がありましたので,C++版コードをアップロードいたしました.(2019/10/15)
・Q&Aを追加しました.(2019/10/4)
・同一名称の設計変数がなくなるように,【表1】の変数名に番号を振りました(2019/10/4)
・同一名称の制約条件がなくなるように,【表4】の制約条件名を変更しました(2019/10/4)
・Q&Aを追加しました.(2019/10/3)
・windturbine_SOP.pyおよびwindturbine_MOP.pyに結果には影響を与えない軽微なバグがあったので更新しました(2019/10/3)
・サンプルデータ(sample.zip)に間違いがあったので更新しました.(2019/10/3)
・制約条件の記述(表4)を修正しました.(2019/9/3)
・進化計算シンポジウム2019コンペティションのページを開設致しました.(2019/9/2)
【表1】設計変数および探査範囲
# | 下限 | 設計変数名 | 上限 | 説明 |
1 | 1.0 [m] | chord_sub[1] | 5.3 [m] | ブレード翼弦長の翼幅方向分布[1] |
2 | 1.0 [m] | chord_sub[2] | 5.3 [m] | ブレード翼弦長の翼幅方向分布[2] |
3 | 1.0 [m] | chord_sub[3] | 5.3 [m] | ブレード翼弦長の翼幅方向分布[3] |
4 | 1.0 [m] | chord_sub[4] | 5.3 [m] | ブレード翼弦長の翼幅方向分布[4] |
5 | 0.1 [m] | r_max_chord | 0.3 [m] | ブレード最大翼弦長位置 |
6 | -5 [deg] | theta_sub[1] | 30 [deg] | ブレード取り付け角の翼幅方向分布[1] |
7 | -5 [deg] | theta_sub[2] | 30 [deg] | ブレード取り付け角の翼幅方向分布[2] |
8 | -5 [deg] | theta_sub[3] | 30 [deg] | ブレード取り付け角の翼幅方向分布[3] |
9 | -5 [deg] | theta_sub[4] | 30 [deg] | ブレード取り付け角の翼幅方向分布[4] |
10 | 0.005 [m] | sparT[1] | 0.2 [m] | ブレード翼桁厚さの翼幅方向分布[1] |
11 | 0.005 [m] | sparT[2] | 0.2 [m] | ブレード翼桁厚さの翼幅方向分布[2] |
12 | 0.005 [m] | sparT[3] | 0.2 [m] | ブレード翼桁厚さの翼幅方向分布[3] |
13 | 0.005 [m] | sparT[4] | 0.2 [m] | ブレード翼桁厚さの翼幅方向分布[4] |
14 | 0.005 [m] | sparT[5] | 0.2 [m] | ブレード翼桁厚さの翼幅方向分布[5] |
15 | 0.005 [m] | teT[1] | 0.2 [m] | ブレード後縁補強材厚さの翼幅方向分布[1] |
16 | 0.005 [m] | teT[2] | 0.2 [m] | ブレード後縁補強材厚さの翼幅方向分布[2] |
17 | 0.005 [m] | teT[3] | 0.2 [m] | ブレード後縁補強材厚さの翼幅方向分布[3] |
18 | 0.005 [m] | teT[4] | 0.2 [m] | ブレード後縁補強材厚さの翼幅方向分布[4] |
19 | 0.005 [m] | teT[5] | 0.2 [m] | ブレード後縁補強材厚さの翼幅方向分布[5] |
20 | -6.3 [m] | precurve_sub[1] | 0.0 [m] | ブレードの初期たわみの翼幅方向分布[1] |
21 | -6.3 [m] | precurve_sub[2] | 0.0 [m] | ブレードの初期たわみの翼幅方向分布[2] |
22 | -6.3 [m] | precurve_sub[3] | 0.0 [m] | ブレードの初期たわみの翼幅方向分布[3] |
23 | 6.0 | tsr | 14.0 | 設計周速比(回転速度と風速の比) |
24 | 6.0[rpm] | maxOmega | 20.0[rpm] | 最大回転数 |
25 | 50 [m] | bladeLength | 80 [m] | ブレード長さ |
26 | 20 [m] | z_param | 70 [m] | タワーくびれ位置 |
27 | 3.87 [m] | tower_d[1] | 6.3 [m] | タワー外径の高さ方向分布[1] |
28 | 3.87 [m] | tower_d[2] | 6.3 [m] | タワー外径の高さ方向分布[2] |
29 | 3.87 [m] | tower_d[3] | 6.3 [m] | タワー外径の高さ方向分布[3] |
30 | 0.005 [m] | t_param[1] | 0.1 [m] | タワー厚さの高さ方向分布[1] |
31 | 0.005 [m] | t_param[2] | 0.1 [m] | タワー厚さの高さ方向分布[2] |
32 | 0.005 [m] | t_param[3] | 0.1 [m] | タワー厚さの高さ方向分布[3] |
単目的設計最適化問題では発電コスト(=(製造・建設コスト+運用・保守コスト)/ 発電量)の最小化を設計目的とします.
No. | 目的関数 | 説明 |
1 | 発電コスト(=(製造・建設コスト+運用・保守コスト)/ 発電量)[$/kWh] | 【最小化】発電コストを下げれば電気料金の引き下げにつながります. |
多目的設計最適化問題は5つの設計目的を持ちます.
No. | 目的関数 | 説明 |
1 | 年間発電量 [kWh/(year・turbine)] | 【最大化】発電量を増やせば発電コスト削減や発電会社の利益の増加につながります. |
2 | 平均年間コスト(製造・建設コスト+運用・保守コスト)[$/(year・turbine)] | 【最小化】コストを下げれば発電コスト削減につながります. |
3 | タワー根元荷重 [Nm] | 【最小化】タワー根元荷重を下げれば洋上に建設する場合の土台の建設コストが削減できます. |
4 | ブレード翼端速度 [m/s] | 【最小化】ブレード翼端速度を下げれば空力騒音削減につながります. |
5 | 疲労損傷度(ブレードおよびタワーの両方を考慮)[log scale] | 【最小化】疲労損傷度を下げれば寿命が長くなり発電コスト削減につながります. |
No. | 制約条件 | 値 | 説明 |
1 | ブレード最大たわみ量 [m] | < ブレード・タワー間距離 / (安全率 1.485) [m] | ブレードのたわみによるタワーとの衝突を防止 |
2 | ブレードと地面との距離 [m] | > 20 [m] | 安全確保および地表付近の乱流を回避 |
3 | ブレードの固有振動数 [Hz] | > ブレード通過周波数 * (安全率 1.1) [Hz] | ブレードの共振を回避 |
4 | タワー固有振動数 [Hz] | > ブレード回転周波数 * (安全率 1.1) [Hz] | タワーの共振を回避 |
5 | 発電時のタワー最大応力 [Pa] | < 4.5e+08 / (安全率 1.485) [Pa] | 発電時の最大荷重での破損を防止 |
6 | 強風待機時のタワー最大応力 [Pa] | < 4.5e+08 / (安全率 1.485) [Pa] | 強風待機時の最大荷重での破損を防止 |
7 | 発電時のタワー全体座屈判定式 [-] | < 1 (閾値) [-] | 発電時の最大荷重での全体座屈による破損を防止 |
8 | 強風待機時のタワー全体座屈判定式 [-] | < 1 (閾値) [-] | 強風待機時の最大荷重での全体座屈による破損を防止 |
9 | 発電時のタワー局所座屈判定式 [-] | < 1 (閾値) [-] | 発電時の最大荷重での局所座屈による破損を防止 |
10 | 強風待機時のタワー局所座屈判定式 [-] | < 1 (閾値) [-] | 強風待機時の最大荷重での局所座屈による破損を防止 |
11 | タワー疲労損傷度 [-] | < 1 (閾値) [-] | 20年以上のタワー寿命を確保 |
12 | タワー頂部直径 / タワー基部直径 [-] | > 0.4 (閾値) [-] | タワーの製造性を担保 |
13 | タワー直径 / タワー厚さ [-] | > 120 (閾値) [-] | タワーの溶接性を担保 |
14 | ブレード翼端速度 [m/s] | < 80 [m/s] | 風切り音を制限 |
15 | ブレード翼桁ひずみ [-] | > ブレード翼桁座屈ひずみ [-] | ブレード翼桁の座屈による破損を防止 |
16 | ブレード後縁ひずみ [-] | > ブレード後縁座屈ひずみ [-] | ブレード後縁補強材の座屈による破損を防止 |
17 | ln(ブレード疲労損傷度) [-] | < ln(1) = 0.0 (閾値) [-] | 20年以上のブレード寿命を確保 |
18 | ブレード翼桁圧縮ひずみ [-] | > - (破断ひずみ 0.01) / (安全率 1.755) [-] | ブレード翼桁の圧縮破壊を防止 |
19 | ブレード翼桁引張ひずみ [-] | < (破断ひずみ 0.01) / (安全率 1.755) [-] | ブレード翼桁の引張破壊を防止 |
20 | ブレード後縁圧縮ひずみ [-] | > - (破断ひずみ 0.0025) / (安全率 1.755) [-] | ブレード後縁補強材の圧縮破壊を防止 |
21 | ブレード後縁引張ひずみ [-] | < (破断ひずみ 0.0025) / (安全率 1.755) [-] | ブレード後縁補強材の引張破壊を防止 |
22 | 発電量 [kWh] | > 0.0 [kWh] | 非物理的な解を省くための制約 |